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未来の福島を担う企業が集結!「ふくしまみらいビジネス交流会in福島ロボットテストフィールド」を開催。

2020年03月04日

2020年1月28日、「ふくしまみらいビジネス交流会in福島ロボットテストフィールド」が開催された。「ロボット」をテーマに様々な分野でチャレンジする企業と、浜通り地域を中心とした地元企業との出合いを生み出すことを目的に、各企業の担当者が参集。あいにくの荒天候にもかかわらず236名の方々が集い、熱気に満ちあふれたイベントとなった。

会場となった「福島ロボットテストフィールド」は、福島イノベーション・コースト構想に基づき、物流、インフラ点検、大規模災害などに活用が期待される、陸・海・空のフィールドロボットの世界的な一大研究開発拠点。

今回の「ふくしまみらいビジネス交流会」では25企業・団体がPRブースを出店、8企業・団体がロボット分野での取り組みをプレゼンテーションし、現状の取り組みや展望について熱い眼差しで語る様子が見られた。

南相馬市に拠点を置く、株式会社タカワ精密のブースでは、2011年に事故が発生した東京電力(株)福島第一原子力発電所の廃炉作業を行うための調査や研究を目的とした水中ロボットの実機を見ることができた。燃料が収められていた原子炉格納容器内には、現在、水がたまっていて、その底には核燃料のデブリが堆積しているとみられている。水中に潜って内部の様子を撮影し、溶け落ちたデブリや炉内部の損傷状況などを調べるには、調査・研究を行う水中ロボットに同時に多くの高いスペックが求められると話す渡邉光貴さん(タカワ精密取締役)。具体的には、強い放射線下でも耐え得る「耐放射線性」、障害物を避けて動き回ることができる「超小型」、またロボットの姿勢を自律的に保ち、スムーズな移動を可能にする「半自律制御」等、試行錯誤の末に完成したロボットの熱心な説明から、研究開発への強い想いが伝わってきた。

改良を重ねた最新の水中ロボットを持つ、タカワ精密取締役の渡邉光貴さん

航空機展示コーナーも設けられ、無人航空機も見ることができた。株式会社テラ・ラボは、2019年9月から研究開発拠点を福島ロボットテストフィールドに移した、愛知県の中部大学発ベンチャー企業。ドローンを活用した災害調査、土木測量など先進的で安全なドローン技術を追求し続けている。2019年12月には、南相馬市と相互連携の協力協定を締結し、大規模災害時、無人航空機で被害状況を把握するシステムの実用化開発を目指している。

実用化・量産化を目指す、テラ・ラボの長距離無人航空機

各ロボット関連企業の取り組みを紹介するプレゼンテーションの他、経済産業省 製造産業局 産業機械課による特別講演も行われた。「空の産業革命に向けた政策の動向」と題し、今後、物流・インフラ点検・モビリティ(人の移動)など、新たな分野においてドローンの活用範囲が大きく拡大することの可能性を示唆した。

経済産業省 製造産業局 産業機械課による特別講演

いわき市で製造業を営み、新たなビジネスシーズを求めて参加された方からは、「ロボット分野に特化したビジネス交流会はまれで、参加できてよかった。福島県、特に南相馬市の企業の開発力・技術力の高さに驚いた」との声が上がった。

様々なロボット分野でチャレンジする企業と地元企業とのマッチングおよび事業創出を図る「ふくしまみらいビジネス交流会」。本イベントが、ここ浜通り地域から最先端のイノベーションが誕生するきっかけになることを期待したい。