小学生に震災伝承 学芸員が展示解説

伝承館は8月14日(土)、新型コロナウイルス感染対策を施した上で、夏休み期間中の子どもとその保護者向けに学芸員解説イベントを初開催しました。東日本大震災当時、まだ生まれていなかった子どももおり、震災と原子力災害の記録と記憶を継承し、友人らに伝えていく思いを新たにしていました。

県内の小学1年生1人、4年生2人とその保護者の計3組が参加しました。当館の瀬戸学芸員らの案内で館内を巡り、地震、津波の恐ろしさや、東京電力福島第一原発事故による住民避難が今なお続いていること、放射線の基礎知識を学びました。

震災と原発事故に関するクイズが出題されたほか、津波で流されたランドセルや福島第二原発で緊急対応したのと同様の非常用電源ケーブルなど実物資料を見たり、触ったりしました。

参加した小学4年の男子(10)は震災と原発事故に伴う避難中の苦労についての展示が特に印象的だったといいます。「こんなに大変なことがあったんだ、と理解できた。震災を忘れないように、今日学んだことを友達や家族に伝えていきたい」と真剣なまなざしで語っていました。