双葉ばら園主・岡田さんが特別講演

双葉町の「双葉ばら園」園主・岡田勝秀さんは10月17日、当館で「バラ園の歴史と震災」と題して特別講演し、バラへの熱い想いを語りました。

岡田さんが17歳のころ、町内の一角に咲いていたバラに心を奪われたのがきっかけとなり、1968(昭和43)年に双葉ばら園を開業しました。東日本大震災前は世界各国のバラ約750種約7500株が咲き誇り、自然の風景を大切にした全国でも珍しいバラ園として、各地から愛好者らが訪れていました。

岡田さんは独学でバラの育て方を学び、人々を癒す観光名所として一歩一歩、園を進化させていったそうです。

【写真説明:震災前の美しい庭園を写した双葉ばら園のリーフレット】

ばら園は東京電力福島第一原発事故に伴い帰還困難区域となり、現在は園内に立ち入りできません。岡田さんは「こうなった以上、またどこかで始めたい。大変なことはたくさんあったが、バラが好きだから『苦労した』とは感じなかった」と振り返りました。

特別講演は当館で開催中の企画展「絵本から学ぶ 子どもに伝える大震災」の一環で、オンライン同時配信も実施しました。子どもたちに向かい「夢を持って、目標を立ててください。夢をかなえようと努力する過程でたくさんの出会いがあり、一生ものの宝になります」と語っていました。