大熊町特集展が開幕しました※終了しました

福島県大熊町特集展「東日本大震災・原子力災害 大熊町の歩みとゆくえ」は3月4日(金)、開幕しました。2階企画展示室を会場に、震災前の産業や歴史、地域と東京電力福島第一原発の関わり方、復興の現状や今後のまちづくりなどについて伝えています。会期は5月9日(月)までです。

津波の被害の大きさを物語る大熊町のキャラクターの看板などの実物、震災前後の町の様子を伝える写真パネルなど87点を展示しています。梨、鮭といった大熊町の特産品のレプリカを並べ、未曽有の複合災害が地域に及ぼした甚大な影響について伝えています。脱炭素に向けた取組を示す資料や、中間貯蔵輸送車両に関する実物資料など、町の実相を示す展示品が並んでいます。

このうち、福島第一原発と大熊町の関係性を伝える映像作品「原子力とわが町」を特集展に合わせてデジタル化し、上映しています。原発と町の関わりや、当時、原発がどのように町民から認識されていたかを伝える貴重な資料として来場者の注目を集めています。

初日はオープニングセレモニーで高村昇館長と吉田淳町長があいさつをし、特集展を観覧しました。報道陣の取材に、高村館長は「町民の皆さんが近況や町のことを語り合う、旧交を温める場になってほしい」と期待を込めました。吉田町長は「初めて見るような資料もあり驚いた。震災前後の成人式の写真など、過去から現在までの町についてよく知ってもらえる展示になっている」と話しました。映像作品「原子力とわが町」を見た感想を問われ、「町職員になりたてだったころのことを思い出した。復興に向けて初心を忘れないようにしたい」と意欲を語りました。

3月の土日、祝日に特集展会場でふるさとや復興への想いを語る「じじい部隊」の皆さんも見学しました。また、開幕に合わせて会津若松市で学校生活を送る大熊町の小中学生が来館しました。4月に開校する町の義務教育学校「学び舎ゆめの森」の校歌を歌ったほか、学習発表やよさこいを力強く踊りました。特集展を見学し、ふるさとへの理解と関心を深めていました。