追悼コンサート、追悼花火を実施しました

東日本大震災から11年となった3月11日。震災の犠牲者の冥福を祈り、2022メモリアルイベント「キオク ツナグ ミライ」の追悼コンサートと追悼花火を当館で催しました。

 

追悼コンサートでは、郡山市出身で福島大4年生(芸術創造専攻)の中谷仁絵さん、東京電力福島第一原発事故による避難を経験した双葉町出身の箏(こと)奏者・大川義秋さんが出演しました。ピアノは、震災当時浪江町立請戸小学校2階で浸水したグランドピアノを活用しました。

中谷さんは震災当時、小学5年生。親せきを頼り数年間の県外避難を経験しました。「皆さんにやすらぎとエールを伝えることができればうれしい」と話し、ショパン「別れの曲」などを披露しました。

大川さんは震災当時、中学3年生で卒業式を終えたばかりでした。避難先の埼玉県の高校で出合った箏によるコンサートをふるさとで開くのは、節目のこの日が初めてとなりました。自作曲「時の風に乗って」や「3.11→」を披露し、癒しの音色を響かせました。大川さんは「きょう、この場所で演奏できたことを誇りに、皆さんと一緒に明るい未来をつくっていきたい」と語りかけました。

追悼花火は伝承館東側の沿岸部で約200発を打ち上げました。来館者は鎮魂の想いを込めながら、3月11日の夜空を見上げていました。