「専門講座」がスタート/初回は原子力防災について講義

当館研究員の各専門分野に関する講義を聴くことができる「専門講座」が開講しました。

初回は福島県郡山市の安積高校が受講し、当館上級研究員で、

福井⼤学付属国際原⼦⼒⼯学研究所

原⼦⼒災害・危機管理部⾨長の

安田 仲宏 教授が講師を務めました。

(専門講座については「伝承館、研究員による「専門講座」初開講/合計4組程度募集/複合災害を各専門分野から解説 | 東日本大震災・原子力災害伝承館 (fipo.or.jp)」をご覧ください)

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安田教授は「原子力防災と放射線~行動を起こすために最低限知っておくべきこと」と題して講義しました。

「地震が起きたら『机の下にもぐる』と一言で表現できる。では、『原発事故が起きたら?』という問いに、一言で答えられますか」と問いかけます。

 

「想像できない危機は管理できない」とし、放射線や放射性物質の基礎知識や、

放射線防護の3原則「遮蔽する」「避難する」「被ばくする時間を短くする」などについて解説しました。

チェルノブイリ(チョルノービリ)原発事故や東京電力福島第一原発事故を含め、世界では原発等の事故が約10年に1回起きている点を紹介。そのうえで、「福島の原発事故から11年が経過して、いつ、どこで起きてもおかしくない」と警鐘を鳴らし、

「福島の原発事故に学んで、次の事故を起こさないように教訓を伝えないといけない」と述べました。

講義形式の後は安田教授とともに来館していた福井大学の学生と交流し、原子力防災への学びを深めていました。