東日本大震災から12年

東日本大震災から12年となりました。東日本大震災・原子力災害伝承館は震災で犠牲となった方々の御霊に心より哀悼の意を表しますとともに、今なお避難生活を続けられているみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。

2011(平成23)年3月11日午後2時46分。
三陸沖を震源としてマグニチュード9.0、最大震度7(福島県内は震度6強)という日本観測史上最大規模の地震が発生しました。激しい揺れが起き、大津波が東日本の沿岸部を襲い、東京電力福島第一原発事故が起きました。
死者・行方不明者は北海道、東北、関東地方で1万8千人を超え、広域かつ甚大な災害となりました。福島県では1,614人がお亡くなりになり、196人が行方不明となっています。

福島県では、地震、津波、原子力災害という未曽有の複合災害により、今なお多くの方がさまざまな課題や困難と向き合っています。
12年が経過した今も7市町村に帰還困難区域が設定され、27,789人が古里を離れての生活を余儀なくされています。地震や津波による直接死以外にも、避難生活での体調変化や過労など間接的な原因で亡くなる「震災関連死」は増え続け、全国で3,789人を超えています。このうち、福島県は突出して多い2,331人に上ります。私たちが経験した複合災害がいかに過酷であり、そして今もその影響が続いていることを物語っています。
第一原発の廃炉や、放射性物質を取り除く除染で出た土壌の最終処分のゆくえ、風評被害への対応など、終わりが見えない課題は山積しています。

今年2月にはトルコ・シリアで大地震が発生し、多くの方が犠牲となりました。
日本国内でも今後、いつ、どこで命に関わる災害が発生するかわかりません。過去から教訓を得て、備えることが防災、減災につながります。
伝承館はこれからも、未曽有の複合災害について福島で何が起き、復興にどう向き合ってきたかを伝え、教訓を国内外や未来へつないでまいります。

出典:警察庁HP 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の警察措置と被害状況(2022年3月10日) higaijyoukyou.pdf (npa.go.jp)
福島県公式復興情報ポータルサイト「ふくしま復興ステーション」避難者数の推移 – 福島県ホームページ (fukushima.lg.jp)
復興庁HP 震災関連死の死者数 20220630_kanrenshi.pdf (reconstruction.go.jp)