福島ファイヤーボンズの皆さんが来館されました
男子プロバスケBリーグ、福島ファイヤーボンズの選手の皆さんが来館されました!
後藤副館長の案内で東日本大震災と原子力災害に関する展示をかみしめるように見学され、屋上から見える津波被災地や津波で押しつぶされた消防車もご覧になりました。
当館職員の横山による語り部講話を40分間集中して聴いていました。津波で甚大な被害を受けた浪江町請戸地区で被災した横山は、「地震が起きたら頭を守り安全な場所へ避難すること、津波の情報が出たら率先して避難し、離れた場所で家族が被災した場合は避難を呼び掛けてください」と教訓を伝えました。
また、東京電力福島第一原発事故で郡山市に避難した家族が、福島ファイヤーボンズをきっかけに震災から立ち直ることができた感謝を伝えました。原発事故の影響で外遊びが制限されていた弟は、ボンズのバスケットスクールをきっかけにバスケが好きになり、今では家族ぐるみでホーム戦を毎試合観戦していること、震災と原発事故で落ち込んでいた父母はプレーを見て前向きになれたことを話しました。
田渡凌主将は展示、語り部講話双方で職員に質問し、外国人選手に英語で解説する姿が印象的でした。福島県出身の菅野翔太選手、山内翼選手は2020年の開館直後以来、二度目の来館です。
菅野選手は「開館当時より展示品が増え、語り部講話を聴いたことで、被災地や復興の現状をよりリアルに体感できた。自分たちは震災で元気がなくなった人のために常にプレーをしている。福島でバスケをしている意味を改めて考えることができた」と振り返りました。
山内選手は「震災を機に設立されたボンズに勇気づけられてプロバスケ選手を目指した。福島県民に恩返しをしたい、勇気や元気を届けられるようにとの思いでプレーしている」と当時を思い起こしていました。語り部講話で津波被災や東京電力福島第一原発事故に伴う避難で、今もふるさとに帰ることのできない人がいる現状について聴き、「当たり前が当たり前じゃないと再認識した。常に感謝の気持ちを持ってプレーしたい」と誓っていました。