経済産業省が実施する「ドローンサービス品質標準に関するJIS開発」を受託しました

公益財団法人福島イノベーション・コースト機構 福島ロボットテストフィールドは、経済産業省が実施する「令和2年度 戦略的国際標準化加速事業(産業基盤分野に係る国際標準開発活動)ドローンサービス品質標準に関するJIS開発」を令和2年5月に受託しました。

本事業は、ドローンを利用したサービスにおいて、異なる利用分野間であっても、提供するサービスの品質を維持向上させるための共通項を規格化するため、関係各所と連携し、意見収集、調査を実施し、委員会による検討を経てJISの作成を行うものです。

令和2年度は、委員会運営の一部業務を一般社団法人ドローンサービス推進協議会(DSPA)と協力して実施しています。

弊機構では、本事業が結実し、ドローンを利用したサービスの品質が一定水準以上に担保され、ドローンサービスの市場が拡大することを期待しています。

背景・目的

ドローンを利用したサービス業が立ち上がりつつあり、今後も大幅な拡大が見込まれていますが、サービス品質規格のない現状のままではサービス提供者によっては品質への配慮がないままにサービスを提供し、サービスを発注する者の満足度を低下させることはもとより、墜落事故や危険な飛行、違法行為などの発生からドローン産業全体への信頼を失墜させ、ドローン産業の発展を阻害することが懸念されています。

さらに、ドローンの利用分野は、プラントや送電線などの点検業務、農業や物流と多岐にわたるため、利用分野ごとに異なる品質確保のための方法基準がつくられてしまうと、複数の種類を事業にもつサービス提供者の足かせとなり市場規模の拡大を阻害することが予想され、規格やガイドラインの乱立を招く以前に標準となるべきものを提示することが求められます。

そこで、ドローンを利用したサービスにおいて、異なる利用分野間であっても、提供するサービスの品質を維持向上させるための手順等の共通項を規格化する事業に着手することとなりました。

具体的には、リソースの準備や十分なリスク対策,関係法令の順守,顧客満足の把握などの行うべき事項や手順を定め、サービス提供においてこの規格に適合するよう事業実施をすることにより品質を高め、ひいてはドローン産業に対する信頼を高め、市場を拡大させることを目的としてJISの作成に取り組みます。

このJISは、ドローンを活用する様々な業界団体や、業界を管理する所管省庁などから意見を収集、交換して作成することで、サービス品質の基準としてサービスの発注者や所管省庁などから参照される規格になることを目指しています。