【活動報告】令和年6度「スタートアップ創出事業 スタートアップツアー」第2回ツアーを開催しました

  • 産業集積
  • 活動報告

福島イノベ機構では、9月27日(金)~28日(土)、1泊2日で「エネルギー・環境・リサイクル、廃炉」をテーマとした令和6年度第2回スタートアップツアーを15名の参加者と共に開催いたしました。

 

様々な先進企業、研究施設の訪問に加え、スタートアップを支援する地域の機関やコミュニティーの方々のお話も伺うことができました。参加者から、「起業によって復興するべき地域だと感じた」「多くの起業家にこの地域を紹介したい」といったお声を頂きました。

 

以下、ツアーの様子を写真とともに簡単にご紹介いたします。

 

【第2回スタートアップツアーの様子】

(1日目)

 

■FH2R(福島水素エネルギー研究フィールド)/浪江町

 世界最大級の水素製造拠点であるが、水素の製造だけではなく、再生可能エネルギーと水素生成のバランスをとる調整力を持つ施設。水素の取り扱いの難しさや流通上の問題等、様々な課題があることも学びました。また、浪江町での水素活性の取り組みなどを分かりやすくご説明頂き理解を深めることが出来ました。

浪江町職員の分かりやすい説明
広い構内を巡り、更に理解を深めた

JAEA・廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)/富岡町

福島第一原子力発電所の廃炉に係る研究開発を一体的に進めており、国内外の大学・研究機関と連携した人材育成や、JAEA外部の研究者・技術者の支援も行うなど、幅広い取り組みについて理解を深めました。

CLADSについての講義
研究成果等の展示物の解説

JAEA・楢葉遠隔技術開発センター(NARREC)/楢葉町

研究管理棟と試験棟から構成された、様々なシミュレーションや実証試験を行える施設。原子炉建屋内のバーチャルリアリティ見学等で理解を深めました。

 

NARRECの取組等の講義
原子炉建屋内バーチャルリアリティ見学

みんなの交流館ならはCANvas/楢葉町

地域や世代、立場を超えた、出会い・交流・つながり・発見・挑戦が生まれる場つくりを通じて、“こころの復興”を象徴する施設を目指しています。予約すれば夜21時まで使用可能という魅力的な交流館であり、多目的コワーキングスペース。

木の香りがする広々とした建物
予約により机や椅子がレンタル可能

おうち食堂 kashiwaya/楢葉町

旅館をリノベーションした、まかない付きシェアハウスのおうち食堂kashiwayaで、夕食を兼ねた懇親会を開催し、地元食材を使った美味しい食事をいただきながら参加者同士交流を深めました。移住者でありkashiwaya運営の古谷さん、楢葉町で洋菓子店を経営してながら町を盛り上げている横須賀さん、移住し来年2月に念願のコーヒー豆店をオープンする深澤さんをゲストにお迎えし、それぞれの起業ストーリーや楢葉町のコミュニティの居心地のよさ等のお話しを伺いました。

 

子育て、店舗経営、町の盛上げに尽力
美味しい食事を頂きながら交流会

 

(2日目)

広野町のご紹介(ハタゴイン福島広野)/広野町

 広野町移住相談窓口の相談員による広野町の概要と町の支援策等をご説明頂きました。参加者から「とても分かりやすかった」「パンフレットもまとまりがあり読みやすく、そして綺麗」という感想を頂きました。

広野町移住相談窓口のご紹介
とても分かりやすい町の説明

■スターリングパートナーズ合同会社ご講演(ハタゴイン福島広野)/広野町

ハタゴイン福島広野を建設し運営している中、2年連続の地震被害で100室以上被害に合い「もう終わりか」と思いつつも、従業員の尽力や企業努力により乗り越えられてこられたお話し等々、ご自身の体験やVCとしての視点を惜しみなく、そして楽しく、お話し頂きました。

体験やVCの視点を楽しくご講演
真剣に聴講している参加者

福島いわきバイオマス発電所(エイブルエナジー(同))/いわき市

親会社、ビーエイブル株式会社のエネルギー事業、廃炉事業等の動画を視聴後、国内最大級のバイオマス発電所の構造を詳しくご説明頂き、発電所の大きさに驚きながら、実際に発電所内を見学しました。

発電所の構造や発電量等のご講義
非常に大きな発電所内を見学した

中間貯蔵施設/大熊町

東京電力福島第一原発事故当時のまま残されている高齢者施設や、放射線量を測定する見学を通し、13年経った今も残る爪痕をリアルに感じることが出来きました。

中間貯蔵施設内の線量を確認
高台から原子力発電所を見学

東京電力廃炉資料館/富岡町

福島第一原子力発電所の事故や廃炉事業の記憶と記録を残すために、東京電力により設置された資料館を見学しました。事故当時、現場では何が起きたのか、現状はどのようになっているのかの解説をお聞きし、事故防止や今後の復興に繋げる取り組み等について理解を深めることが出来ました。

原子炉の実寸大制御棒
事故当日の現場の映像

 

【参加者の声】

 一日半と短いツアーでしたが、参加された皆さんから頂いた声の一部を紹介させていただきます。

 

 ●他の参加者の方と交流の機会を持てて、とてもよい時間を過ごすことができた。

 ●全体を通して密度が非常に濃く、勉強になりました。また伺いたいと思えるような場所が多く有意義な時間でした。

 ●イノベ地域での様々なチャレンジについて詳しく知ることができるとともに、なぜそこでチャレンジが起こっているの 
   か聞いたり考えたりすることができた。

 ●拠点としてとても素敵な場所だと感じました。経済合理性だけではない文化や地域への思いに触れて、とてもよかった
   です。
 ●東北に拠点を作りたいなという気持ちは元々あったので、より農地に直結する事業を成長させた後に候補地として考え
   たい。

【参加者の声】

一日半と短いツアーでしたが、参加された皆さんから頂いた声の一部を紹介させていただきます。

 

●世界的にも注目されている施設を訪問し、浜通り地域の可能性をとても感じることができました。

●訪問先で出会った方々があたたかく、浜通り地域の住みやすい点や、これから盛り上がっていくような楽しい雰囲気を感じることができました。

●他の参加者の方と交流の機会を持てて、とてもよい時間を過ごすことができた。

●施設を訪れることで、福島で今何が起きているのか、科学技術がどれだけ進んでいるのかまたはどれくらい停滞しているのかを理解しやすかった。

●実際に見て感じることの方が多く、来てよかったなと思いました。現実的に廃炉を加速できるよう、なんらかの関わり方でつかず離れず関わっていきたいなと思いました。

●おうち食堂kashiwayaでお話ししてくれた方々が、それぞれ違った思いで浜通り地域に集まってきており、そういった方々でコミュニティが生成されていくのがとても楽しそうだなと感じました。

●どの施設のご説明も分かりやすく、かつ、これまで触れたことがなかった領域だったので、大変学びになりました。

―――――――――――――

【お知らせ】
 第3回スタートアップツアーを「航空宇宙、医療関連」分野を令和6年12月6日(金)~

7日(土)の1泊2日にて開催いたします。

※締切り:令和6年11月10日(日)

ご関心のある方は以下のURLからお申込みください。

お申込み、詳細はこちら→ https://www.fipo.or.jp/news/32722

 

【お問い合わせ先】

(公財)福島イノベーション・コースト構想推進機構

    産業集積部 事業創出支援課

    電話024-581-7045
メール:Startup-tour@fipo.or.jp