【活動報告】令和年6度「スタートアップ創出事業 スタートアップツアー」第3回ツアーを開催しました
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福島イノベ機構では、12月6日(金)~7日(土)、1泊2日で「航空宇宙、医療関連」をテーマとした令和6年度第3回スタートアップツアーを14名の参加者と共に開催いたしました。
様々な先進企業、研究施設の訪問に加え、スタートアップを支援する地域の機関やコミュニティーの方々のお話も伺うことができました。参加者から「自らもこの地で起業しようというモチベーションが高まった。」、「企業同士の交流も盛んですごくいい環境だと感じた。」といったお声をいただきました。
以下、ツアーの様子を写真とともに簡単にご紹介いたします。
【第3回スタートアップツアーの様子】
(1日目)
■Okuma Incubation Center(大熊インキュベーションセンター)/大熊町
2022年の避難指示解除に伴い、旧大野小学校をリノベーションし、当時の面影を残しつつも最新の設備や、セキュリティを完備した大熊町における、スタートアップ支援の拠点施設。同町での起業やビジネスの打ち合わせはもとより、地域住民との交流イベントやセミナーの場としても利用可能。参加者の多くから「是非ここに入居したい」という声が上がりました。
■テトラ・アビエーション株式会社/南相馬市
空飛ぶ車で「シームレスな移動体験を中心としたサービスプラットフォームの実現を目指している」と冷静ながら熱く語る中井社長のお話しに参加者全員心を掴まれました。参加者より「ビジョンドリブン(目指す未来像を軸に物事を進める)でプロダクトのある起業はやはり人を惹きつけると感じた。」とお声をいただきました。
■AstroX(アストロエックス)株式会社/南相馬市
小田社長は、これまでIT企業などを複数社創業し経営 → 売却。IT 業界の世界的なインフラレイヤーは大手が名を連ねて頭打ちだと早期に判断。2022年、日本の宇宙開発におけるローンチヴィークル(衛星打上ロケット)不足の解決を目指し、小型ロケット開発を進めました。「日本が宇宙開発のリーダーになる世界を目指す。」と事業開発されていらっしゃる大谷様より、熱くお話しいただきました。
■株式会社スペースエンターテインメントラボラトリー/南相馬市
金田社長より起業の経緯や固定翼ドローンについて伺いました。陸上での離着陸だと滑走路が100mは必要だが、水上だと6mで済み、河川や湖、海洋など日本に多く広がる水域からの離着水を行え、航空時間も長いので、能登の被災地でも活躍したお話しをご説明いただきました。また、防災等の観点から自治体からの受注もあるとのこと。
■La Kasse(ラ・カッセ)/飯舘村
参加者同士、自己紹介をしつつオーナーシェフの美味しいお料理を堪能。東日本大震災時に飯舘牛を絶やさないために牛と共に避難し、畜産から販売まで学び飯舘村に帰還し精肉店を開業した方と連携し、飯舘牛の食べ方や美味しさを情報発信しているとのこと。
(2日目)
■飯舘村長による村のご紹介/飯舘村
住職も兼務される、飯舘村の若き杉岡村長より、村のご紹介を頂くとともに、飯舘村を盛り上げる人材を募っている事についてもお話しいただきました。
■図図倉庫(ZUTTOSOKO)/飯舘村
解体予定だったホームセンターを改装し、アートとクリエイティブで村の活性化を仕掛ける「環境づくりの秘密基地」。様々なイベント開催やシェアオフィスとしても使用可能。ビッグバンから飯舘の成り立ちや放射線とはどういうものかを分かりやすく解説いただき、参加者は「アートによる地域創生を見せてもらえた。」、「今までの放射線の説明の中で一番分かりやすかった。」とお声をいただきました。
■川俣町のご紹介/川俣町
川俣町職員より川俣町に移住した場合の支援策を中心にご紹介いただきました。川俣町は東京からアクセスしやすく、町内には移住お試し住宅等もあるので、是非活用してくださいとのこと。
■株式会社シーマン人工知能研究所/川俣町
一世を風靡したゲーム開発者の斎藤所長より、地に足のついた、今後に生かせるお話しや、「誰もやらないことをやると苦労も多いが、そこに目を付ける」など、スタートアップ運営のヒントをいただきました。
■一般社団法人Kawamata-BASE(カワマタベース)/川俣町
ビルの中の事務所などを改装したコワーキングスペース。一角には、もとスナックであった部屋を改装した音楽スペースなど工夫がこらされています。設内を案内いただきながら高野社長よりご説明をいただきました。
■テラス石森/田村市
開校から10年で廃校となった旧石森小学校を活用して作られたテレワークセンター兼シェアオフィスを視察。教室はシェアオフィスやコワーキングスペース、体育館はイベント会場等、上手に活用されていました。運営を田村市より受託している一般社団法人Switchの久保田社長より新たなビジネス、雇用・職業の創出、情報発信の拠点としての取り組みをご紹介いただき、お人柄の良さも含め、非常に魅力的に地域創生している姿に感銘を受けました。参加者からも「クリエイティブ×地方創生の可能性を感じた。」とのお声をいただきました。
■ふくしま医療機器開発支援センター/郡山市
福島復興への重点プロジェクトの一つである、医療関連産業集積を目的とし、医療機器の開発から事業化までを一体的に支援する国内初の施設。医療用機械器具の部品等出荷額13年連続全国1位である福島県の下支えを担っており、医療機器メーカーやものづくり企業、医療従事者などのニーズに対応する模擬手術室等の視察やセンターの取組み等のご説明をいただきました。
【参加者の声】
一日半と短いツアーでしたが、参加された皆さんから頂いた声の一部を紹介させていただきます。
●実際にこの地でスタートアップを目指す場合に受けられる支援などについて知ることができ、より自分の構想が具体化された。
●自分がやりたいと考えていることの先駆者たちの活動を直接見ることができ満足だった。
●これまでにない衝撃的な出会いでした。地域の課題をアートやデザインで伝える能力の高さに脱帽しました。
●多くのことを学ぶことができました。内容が充実しており、視察や説明を通じて新たな知識や視点をえることができました。
●全ての視察地のチョイスが良かった
●関わりたいと思える企業を発見できた
●1日目同様色々な企業を見ることができて楽しかった。普段見られない施設がたくさんあり驚きの連続だった。
●特に図図倉庫(ZUTTOSOKO)、テラス石森、の視察が刺さりました。自分もやりたい、やれそうだ、と思えました。
【お問い合わせ先】
(公財)福島イノベーション・コースト構想推進機構
産業集積部 事業創出支援課
電話024-581-7045
メール:Startup-tour@fipo.or.jp